精索静脈瘤が認められれば手術により精液所見の顕著な改善が期待できます。
精索静脈瘤が認められない場合には、対症療法として人工授精・体外受精や顕微授精、精巣内精子採取術が行われます。
男性不妊症の疑問に医師が回答 検査・不妊治療の費用は保険適用? 男性不妊 精子の運動率とは?
精液量が少ない、または精液が透明で白く濁っていない場合は、不妊の原因が潜んでいる可能性があります。
精子の量や質を上げるためには、食事や体調管理、休息をしっかりとることが大切。
性行為に対するトラウマやストレスにより性行為の頻度が減り、その結果、妊娠のチャンスを逃してしまう可能性が高いです。
精液中に精子がいないことを無精子症といい、大まかに①精子の通り道の途中に問題がある場合と②精巣が精子を作る機能がない、もしくは極端に低下している場合があります。精巣の機能低下による無精子症は後述するmicroTESEによって精子を採取できることがあります。
医師の診察で、外陰部の状態や精巣サイズの確認させていただいたり、場合によっては尿検査なども行ったりします。
以上の3大原因により、「精子の質の低下」「精子がいない」「精子が出てこられない」などの精子の異常が引き起こされます。なるべく早く検査を受ける必要があるでしょう。
乏精子症とは、精液中の精子が少ない状態に対し、精子無力症とは、精神の運動性が悪い状態で、両方が併発して起きていることもあります。
「精力のつくサプリメントを飲んでいるので、自分は大丈夫だろうと思い込んでいる男性も多くいます。しかし、検査で分かる精子の所見と勃起力はまったく関係ありません。まずは男性不妊の専門医を受診して、治療可能な病気を見つけることが最優先です。サプリメントは原因が治るわけではなく、あくまで補助的な食品です」(永尾教授)
「できれば男性不妊を専門とする泌尿器科医(生殖医療専門医)のいる施設を夫婦一緒に受診するのがベストですが、泌尿器科の生殖医療専門医は非常に少なく、婦人科をメインとする施設にはほとんどいません。
精子が作られてから射精されるまでに、精巣上体・精管・射精菅などを通って尿道を通過しますが、その通り道の途中である精管が欠損していたり、鼠径ヘルニアによって道が塞がれたりすると精子が精液に出てこられないのです。こういった精路通過障害の場合には、閉塞した精子の通り道を再建すること・精子を医師が採取して顕微授精を行うことによって妊娠の成立が期待できます。
また、検査には羞恥心が伴うため、プライバシーに十分配慮しながら行えるかを事前に確認しておくと安心して受けられるでしょう。